土佐市産メロン “全国”視野にブランド化(平成28年6月26日掲載)

 高岡地区 仁淀ブルー/新居地区 プリンセスニーナ

土佐市産メロン “全国”視野にブランド化(平成28年6月26日掲載)

 高知県では、土佐市をはじめ高知市、南国市、香南市夜須町などで高級メロンが栽培されている。1本の木に1玉だけを実らせる栽培方法で、美しさとおいしさを兼ね備えた気品あるメロンは、贈答用としても人気が高い。中でも、「JAとさし」が扱うアールスメロンは県内生産量の50%を占め、高岡、波介、高石、新居の4地域で41戸の生産者が栽培に情熱を傾けている。メロン産地としてますます発展していくためにブランド化に取り組む高岡地区、新居地区の生産者を訪ねた。

■高岡地区 仁淀ブルー  名前と品質で拡大期待

 仁淀川の伏流水を使って育てる、高岡地区のアールスメロン。全国的に知名度を上げていこうと、昨年12月から大きさや果形、ネットの美しさなど厳しい基準をクリアしたアールスメロンを「仁淀ブルー」として出荷している。
 メロン栽培を始めて27年になるという高岡支所メロン部会長の田原幹夫さん(58)は、「(写真家の)高橋宣之さんが『仁淀ブルー』を提唱した8年ほど前からこの構想を持っていた。他の高知県産メロンとの差別化を図りたかった」と話す。

▼品質の高さほうふつ

▼品質の高さほうふつ

 「仁淀ブルー」のフレーズは、いの町商工会が商標登録し、メロンの名称としては昨年JAとさしが初めて活用した。国土交通省が認める、3年連続水質日本一(2012〜14年)の仁淀川は、今や全国に知られる奇跡の清流。「仁淀ブルー」の言葉が持つ清らかで透明感のあるイメージは、メロンの品質の高さをほうふつさせる。
 箱には鮮やかなブルーで「奇跡の清流 仁淀川の伏流水で育ったメロン 仁淀ブルー」と書かれ、ぱっと目を引く配色。箱を開けると大きさや形がそろった美しいメロンが並ぶ。

▼「1日も気抜けぬ」

▼「1日も気抜けぬ」

 メロンは水や温度、湿度の管理が難しく、日々状態を見極めながらハウス内の環境を細かく調節する必要がある。木の根元にかん水チューブをはわせ、成長の様子を見極めながら少量ずつゆっくりと水を与える「点滴栽培」。
 メロンのネットは、皮の成長が止まって果肉だけが成長する時期(硬化期)にできるもので、表皮がひび割れを起こし、それをふさぐ役目をする。管理を間違えば、ひびが深くなり大きく実割れすることもある。「美しく緻密なネットにするためには、1日たりとも気が抜けない」と田原さん。
 そうやって100日間手を掛け、丹精込めて育てたアールスメロンの中から、よりすぐりの上玉が「仁淀ブルー」の箱に詰められる。青肉のメロンが主流だが、赤肉メロンを作る生産者もおり、どちらも「仁淀ブルー」のブランドで関東・関西などに向けて出荷される。
 「仁淀ブルー」の名前とおいしさが広く認知され、ファンを拡大し指名買いにつながることを期待している。

■新居地区 プリンセスニーナ  美しさにこだわり抜く

 メロン栽培が40年余り続く新居地区。かつては好調だったメロンの売り上げが徐々に低迷し、同地区では「特徴のあるメロンができないか」と考え、12年前から室戸海洋深層水の濃縮ミネラル液を使ったミネラルメロンの栽培に取り組んできた。
 メロンとしては唯一、室戸海洋深層水商品として高知県の許諾を受けている。まろやかな甘さが特徴で、喉や舌にびりりとくるような独特の刺激がなく、メロンが苦手な人にも喜ばれている。
 収穫したメロンは新居支所に集められ、糖度、ミネラル含有量を検査した上で、「ミネラルメロン」として出荷される。しかし、味が良いという特徴がありながらも認知度が低く、市場での評価も上がらなかった。

▼商品力と信頼を

▼商品力と信頼を

 「いいものなんだから売れるはず! もっと情報を発信し、商品力を高めていくべき」と、同支所のミネラルメロン部会長を務める近沢朋成さん(34)ら部会員が中心となり、2年前から新たな取り組みが始まった。ミネラルメロンの中でも、外見の美しさにこだわり抜いた上級品を「プリンセスニーナ」として売り出す、最高級メロンのブランド化に乗り出した。
 重厚な紙箱の中に、土佐和紙に包まれた美しいメロンが一つ。通常のミネラルメロンより高い価格設定だが、「お客さまがそれでも買いたいと言ってくださる商品力と信頼を築くことが大事」と近沢さん。
 26戸ある生産者ごとに品質のばらつきがないように栽培方法、選果基準などを細かく決めて、安定生産に取り組んでいる。さらに、近沢さんら複数の部会員が、勘だけに頼らず、データを活用しながら精度の高い栽培方法を探求し、より高い品質を目指している
 出荷品は全て1玉ずつ検査を行い、選果基準を満たさない物は生産者に返すこともある。直販所などで個人が「ミネラルメロン」「プリンセスニーナ」の名前を付けて販売することを禁止し、ブランドを守り、確立することに力を入れている。

▼能動的生産者組織に

▼能動的生産者組織に

 また、「これからは、市場のニーズに合った生産が必要」と、さまざまな改革も試みる。メロンの収穫期は1年に3回。市場の需要に合わせて作付けする時期や量を調整するほか、市場に出荷するだけでなく、その先の確実な売り先の開拓にも力を入れる。これまでの「作ったものを売る」スタイルから、市場の需要を掘り起こし、需要に合った商品を作る能動的な生産者組織に変わろうとしている。
 「プリンセスニーナ」が最高級メロンとして認識が広がり、需要が伸びれば、生産者の意識も技術も向上し、産地のレベルが上がる。「まだまだやれることはある」と、若き部会長が新居地区のメロンの発展をリードしている。

《うちんくレシピ》 なす君のニラちゃんがけ

《うちんくレシピ》 なす君のニラちゃんがけ

【材料・5人分】
 ニラ…1束、ナス…5個
 (A)豚ミンチ…100グラム、水…大さじ2、しょうゆ…大さじ21/2、酒…大さじ1/2、オイスターソース…大さじ1/2、片栗粉…小さじ2、おろしショウガ…大さじ2
【作り方】
(1)ニラはみじん切りにする。
(2)Aを合わせて炒める。
(3)(2)がほとんど炒まったところへ(1)を入れてさらに炒める。
(4)ナスを縦半分に切り、半分を三つくらいに切って水にさらして水気をふき取って素揚げにする。
(5)(4)に(3)をかけて熱いうちにいただく。(提供:JA土佐香美女性部)

 《直販所見〜つけた》 JA土佐くろしお とさっ子広場

 《直販所見〜つけた》 JA土佐くろしお とさっ子広場

 老朽化に伴い閉店したJA土佐くろしお管内の「みのり市」と「くろしお市」が統合して生まれた同JAの直営店「とさっ子広場」。広々とした店内には、地元の新鮮な野菜や果物はもちろん、朝水揚げされたばかりのカツオ、JA四万十から届く土佐和牛や四万十ポーク、調味料からお菓子、手芸品、工芸品まで、毎日の暮らしに必要なものを網羅した品ぞろえでワンストップショッピングを実現した。サメの干物などこの地域の珍品もあれば、寿司(すし)や漬物、お総菜など女性部ならではの“ふるさとの味”も健在だ。
 店長のお薦めの1つが、岐阜県のJAめぐみのからやってくる「明方(みょうがた)ハム」の「醤油(しょうゆ)フランク」。肉のうま味が凝縮した、ジュワッとジューシーな逸品で「リピートするお客さまも多い人気商品」と話す。
 店内にはイートインスペースもあり、おいしいコーヒーが100円で飲める。中土佐町の「風工房」のケーキとぜひ一緒に。今後は、モーニングや鍋焼きラーメンなども提供する予定。

みどりの広場 | 高知県農業協同組合中央会

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 所在地  須崎市大間本町14―26
 電話   0889・43・1035
 生産者数 約370人
 売場面積 約830平方メートル
 営業時間 午前6時〜午後6時
 休業日  1月1〜3日
 駐車場  42台

高知県農業協同組合中央会[]
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