「県産ユリ」販路拡大を−みどりの広場(平成27年2月高知新聞朝刊掲載)

「県産ユリ」販路拡大を−みどりの広場(平成27年2月高知新聞朝刊掲載)

 日照時間が長く、花き園芸に好適な環境の高知県。2012(平成24)年度の切り花の作付け面積は472如△修了砂亞曚鰐鵤僑慌円に上る。しかし、景気低迷による需要の縮小、輸入切り花との競合、重油価格の高騰や生産者の高齢化、後継者不足など、生産現場では深刻な問題を抱えている。昨年、県内各地のユリ産地が連携し、技術向上や販路拡大に取り組む「高知県リリーズファミリー」が発足。本県のユリの生産力・販売力向上に向け動き始めている。

▼県内16市町村で栽培

▼県内16市町村で栽培

 県内の花き栽培の中で最も盛んなのがユリ。16市町村で栽培されており、生産量は全国2位を誇る。作付け面積、生産量ともに土佐市が1位を占め、2位が高知市、3位が安芸市となっている。
 土佐市でユリの栽培が始まったのは1958(昭和33)年ごろのこと。「テッポウユリ」の促成栽培が始まり、1966(同41)年には「スカシユリ」の促成栽培が始まった。その後、1988(同63)年にオランダ産球根の「隔離検疫制度」が撤廃され、海外産ユリ球根の栽培が可能になり、「オリエンタル系ユリ」が導入された。高知市や土佐市で栽培が進み、本県産ユリの主要品種となった。
 その他、「アジアティック」「LAハイブリッド」など種類も多彩に。嶺北地域では突然変異から生まれた「ノーブルリリー」が栽培されており、世界でも本県だけにしかない花として珍重されている。

▼産地連携で切磋琢磨

▼産地連携で切磋琢磨

 バブルの崩壊で花の需要は激減し、マーケットは縮小。ユリの価格は低迷するとともに、世界経済の動きによって重油や輸入球根の価格は高騰し、生産コストは膨らみ続けている。生産者の所得が向上し、経営を安定させることが後継者の確保、ひいては産地の発展につながる。
 関係者が一体になり課題解決に取り組むことが急務となっているが、昨年、ユリの生産者をつなぐ「高知県リリーズファミリー」が発足した。生産者、県園芸連や農協、その他関係機関が一丸となって、情報共有や生産技術の向上、販路の拡大に取り組んでいこうという組織だ。
 運営委員を務める西原博明さん(55)は、JAとさしの高石花き部長。息子夫婦と共にオリエンタル系ユリを栽培する。高石には20軒余りのユリ農家があり、家業を継いだ30才代の若手が6人。お互いに情報交換しながら技術を磨き、新しいことへの挑戦にも意欲を見せる。今後、リリーズファミリーを力強くけん引する産地だ。
 昨年、リリーズファミリーでは、相互に産地を訪れてほ場見学を行う「現地検討会」を行った。高知市長浜で実施したが、それまで県域での産地交流はほとんどなく、それぞれに気付きや学びが多い有意義な機会となったという。
 また、市場価格が低迷する中、今後は価格の安定が大きな課題となる。市場での価格変動の影響を最小限にするためには、市場の先に需要をつくることが重要。「生産者が売りたい値段で売れる仕組みづくりを考える時期が来ている」と西原さん。
 高石地区では最高級品質のカサブランカを「YURIA(ユリア)」という名前で出荷。県内産地の多くでブランド化に力を入れている。厳しい選花基準をクリアした、ほんの数パーセントの最高級品を作り出す技術。それを共有することでさらなる品質の向上が期待される。
 さらに、高石地区は新潟県の花産地・津南と技術提携し、冬場は高石、夏場は津南で同規格・同品質のユリを栽培し、一年中同じユリを提供できる仕組みをつくっている。リリーズファミリーにとっては、県外産地と連携し、生産力を向上させる良いモデルとなる。
 市場視察や商談会なども実施し、「高知県のユリ」のPRにも力を入れる。「そこには必ず若手を行かせる」と西原さん。県内はもちろん、県外の関係者としっかりパイプをつないでいくことが産地の発展につながる。産地を超えて若手が刺激し合い、切磋琢磨(せっさたくま)していく場としても、リリーズファミリーの意義は大きいという。

多彩さに驚き

 今年1月31日、2月1日の両日、高知ぢばさんセンターで「第6回 高知のやさい・くだもの・花フェスタ」が開催された。県園芸連主催のイベントで、園芸品展示品評会のほか、花や野菜に親しむためのさまざまな催しが行われた。
 会場の入り口近くでは、白やピンクのオリエンタル系ユリなどをずらりと並べて「高知県ユリコンテスト」が行われた。多くの人が「こんなにあるとは知らなかった」と本県産ユリの多彩さに驚き、美しさに見とれながら好きなユリに投票した。外のブースでは即売も行われ、多くの人が買い求めた。
 「まずは挿してみて、花の美しさや香り、存在感、日持ちの良さを感じてほしい」と西原さん。「これからは、花のある暮らしやシーンを提案し、需要を創出することも仕事だ」と話す。
 県園芸連では、ブライダルシーンへのPR活動を積極化。ブルースターやグロリオサなどと合わせ、「高知の花でのウエディング」を企画・提案している。花き営業担当の野田泰彦さん(36)は、「市場に出して終わりではなく、その先に向けて提案営業を」と、さらなる新規需要の創出に向けて動き出している。

《直販所見〜つけた》 山里の幸 鏡むらの店RIO店

《直販所見〜つけた》 山里の幸 鏡むらの店RIO店

 鏡川沿いに車を走らせ、高知市役所鏡庁舎から右手の坂道を上がると、「高知市文化ステーション鏡RIO」がある。温泉やレストランがある交流施設で、その隣に鏡地区の豊富な幸を販売する「山里の幸 鏡むらの店RIO店」がある。もともとは施設利用者のために、軒先に小さな店を開いたのが始まりで、敷地内の倉庫での営業を経て、2001(平成13)年に今の店舗が建てられた。近年は近隣のスーパーマーケットが閉店し、地元にとってなくてはならない店となっている。
 山里の四季折々の野菜や果物、地元特産品を生かしたオリジナル加工品が数多く並ぶ。3種類の味がある「いたどりのしゃくしゃく漬け」、赤しそジュース、うめドリンク、JA高知市女性部鏡支部が作る「梅のホケキョ漬け」は長い歴史がある。田舎ずしや漬物は昔ながらの家庭の味で、伝統的な手寄せ豆腐を作る「草峰庵(くさみねあん)」からは、出来たてぬくぬくの豆腐が届く。これからの季節、鏡地区は山菜の宝庫。訪れる度に違う食材に出合える、山里ならではの楽しさがある。

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 所在地  高知市鏡大利1
 電話   088・896・2468
 生産者数 約120人
 売場面積 70平方
 営業時間 午前8時半〜午後4時半(月曜は午後1時まで)
 休み   12月31日〜1月4日
 駐車場  あり(隣接する温泉・レストラン施設の駐車場を利用)

みどりの広場 | 高知県農業協同組合中央会

《うちんくレシピ》 ナバナ入り厚焼き卵

《うちんくレシピ》 ナバナ入り厚焼き卵

 【材料・4人前】
 ナバナ…5本、卵…3個、サラダ油…少々、砂糖…大さじ1、しょうゆ…小さじ1、だし汁…1/2カップ
 【作り方】
 .淵丱覆鬚気辰箸罎任匿綉い鮴擇襦
 ⇒颪魍笋蠅曚阿掘調味料と交ぜる。
 Gした卵焼き器に油を敷き、薄焼き卵を作るように卵液を少量流す。その上にナバナをそろえて置き、ナバナを巻くようにして厚焼き卵を作る。(提供:JA高知はた)

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